特別リレーコラム

【教区教化テーマ】についてのリレーコラムVol.6

「ただ、仏法は、聴聞にきわまることなり」
(『蓮如上人御一代記聞書』真宗聖典八八九頁)
蓮如上人のお言葉です。
前教区教化委員会の真摯なる事業精査を経て、長年の懸案であった事業見直しが行われました。それを引き継ぎ、今年度より新体制で新たに教区教化事業を展開いたします。
 教化とは私達が教えに遇うことです。どこまでも私自身の聞法であります。この度のご縁をいただき、あらためて聴聞させていただき、共同教化を進めてまいります。
 教区教化テーマは引き続き「創造と回復 温もりのあるお寺をともに!」
私達は場を創造し、仏法に出遇い、回復の道を歩みます。回復ということは、失っているという自覚がなければ始まりません。どこでそれを確認するのか。法に出遇うしかありません。
今般のコロナ禍で、本山・教区・組・寺院における教化活動の実施が難しくなりました。それは法に遇う場が無くなっていくということです。蓮如上人のお勧めになった「寄合」「談合」「聴聞」の場をなんとか工夫をして取り戻す必要があります。しかし本当に教化を必要としているのか? その意義が改めて私達に問われております。この問いを通して「私の回復」・「お寺の回復」の形があきらかになり、「場の創造」が現実味を帯びてくることでしょう。いま何が求められているのか。この禍を機縁に、ともに問うていきましょう。
また今年度から、僧侶育成という教区教化の願いに基づいた「教化伝道者の育成」に向けた取り組みを始めます。三年間よろしくお願いいたします。
 (教区教化委員会教化推進本部長 日野雅範)