去る4月5日、邑久光明園にて三園合同花見が開催された。桜の満開には少し早かったが8回目を迎える今回には、150名近くの多数の参加者があり、会場である恩賜館だけでは足りず第2会場まで設ける盛況ぶりであった。遠近各地(大阪、京都、福井、石川、愛知、東京、熊本、沖縄等)から、この日を楽しみにしていた方々が一堂に会し、思いのこもったそれぞれの手土産に舌鼓を打たせていただいた。
各種団体、各教区等の挨拶、有志によるマジックショー、懐かしい旧友との再会、楽しい時間はあっという間に終わりの時を告げお開きとなった。
本当に大盛況の楽しい一日であったが、私の胸にずしんと響いた言葉があった。それは、「今日のこの会は療養所の明るい一面です。」という言葉であった。その言葉は私に療養所におられる方々の悲しみに気づかせていただく瞬間でした。らい予防法が撤廃されたとはいえ、現実にはさまざまな差別があり、回復者の方々はその現実に向き合っておられるのだ。浮かれ気分の私の思いが如何に至らないものであったか。私たちが本当に出会うべきものは「悲しみ」なのかもしれないと思った一日であった。(施設交流部)