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三月六日、神戸市教育会館で「阪神淡路大震災のつどい」が開催された。阪神淡路大震災から十八年、東日本大震災から二年目に当たる今年度は、昨年度の願いを引き継ぎ、両震災を通してあらわになった現実を見つめることを趣旨として日程が組まれた。

福島県伊達市から明石市へ避難移住されている絵師の渡辺智教氏(あとりえとおの)を講師に迎え、『あなたは、悪くない。―フクシマ3.11~が教えてくれた「いきづらさ」のカラクリー」をテーマにお話いただいた。

 

 

渡辺智教さん

渡辺智教さん

氏は自作の絵を用いながら、原発事故以後のフクシマの現状を紹介され、「3.11を通して日本という国の抱える根っこの問題が明らかになった」「もの言わぬいのちの声に目が向けられなくなった」など、現代日本の抱える闇の部分を指摘された。同時にまた、その闇の中で見出された一筋の希望の光についても紹介され、「母子が安心して生きられるような社会を」と、未来へのメッセージを語られた。

講演後は、福島県、茨城県から母子避難されている二名の方から「生」の声を聞く機会が設けられるとともに、渡辺氏を交えての対談が行われた。「何が起こっているのかを知ろうともしないのに、何が〝復興〟ですか!」「こちらに避難したのが良かったのかどうか、今も自問しながら生活を続けている」など、悲痛の叫びが会場中に響き渡った。最後に、対談のコーディネーターを務めた中杉隆法氏(事業推進部員)が「悲しみや縁を置き去りにしてはならない。むしろ、それによって人と人とがつながるということを示していかなければならない」と述べ、会が締めくくられた。

時が流れていく中で、「真の復興とは何か」という問いが投げかけられている。(事業推進部)