2015年10月27日、山陽教区同朋会館(姫路)において、教区教化委員会施設交流部主催によるハンセン病問題学習会が開催されました。

この学習会は、ハンセン病問題における人権侵害の歴史や隔離政策の誤り、大谷派の関わり、歩み等について学び、そしてその学びを通して真宗の教え・「人」に出会っていくことをねらいとしています。さらにこの度は来年四月、山陽教区を会場として開かれます「第10回真宗大谷派ハンセン病問題全国交流集会」に携わるスタッフの方々の事前研修会を兼ねた学習会となりました。

今回の学習会は、長年ハンセン病問題に取り組み続けておられる訓覇浩氏(三重教区金蔵寺住職)をお迎えして、「真宗大谷派とハンセン病問題~『救済の客体』から『解放の主体』へ~」というテーマのもとお話していただきました。

まず訓覇氏自身の歩みを通して、ハンセン病問題に学んでいくということ、関わっていくということは一体どのようなことなのか、という視座の確かめから始まり、隔離政策がもたらした被害、隔離政策の法律的根拠であった「らい予防法」廃止によってあらわになった課題について聞かせていただきました。講義の後半では様々な資料を基に、宗教とハンセン病問題との関わり、「救癩」という概念、大谷派の行ってきた「慰安教化」の内実などについて学びました。

その後座談会へと移り、参加者からは「ハンセン病問題は終わった問題ではなく、今の、そして私の問題である」「講義を受けて初めて、隔離政策がもたらしてきたものを知った」「今後、どのように関わっていくか」「回復者の『声』を聞き続ける、療養所へ足を運び続ける大切さ」など様々な意見が挙がり、有意義な座談となりました。

最後に訓覇氏のまとめの講義では、ハンセン病問題に学んでいくということは、回復者の方と私が立ち止まらずに互いに変わり合える関係性を生む、ともに人間回復の道を歩むというものであり、そのために聞き続ける、出会い続けることが大切であるとお話されました。

この学習会で、ハンセン病問題にどう向き合っていくのか、自分がこれまで聞いた、これから聞いていく回復者の「声」にどのような言葉で応えていくのか、私自身のあり方をあらためて問われたように思います。来年四月開催の全国交流集会のテーマにもあります、「私たちの歩み、そこには人がいる―らい予防法廃止、謝罪声明から二十年―」ということを自分自身の言葉で表現出来るように問い続けると同時に、私たちの歩みをずっと見続け、問いかけ、そして待っていてくれる人との出会いを「回復者の方々」というひとくくりにするのではなく、一人ひとりと丁寧に出会っていけるよう、これからも学び続けたいと思います。(施設交流部)